「凶乱令嬢ニア・リストン」は、壮大な冒険やキャラクターの成長が見どころです。
しかし、意外と『会話の面白さ』も大きな魅力です。
ニアお嬢様や仲間たちの軽妙なやり取りは、シリアスな展開の合間に笑いを提供し、読者を引き込む力を持っています。
本記事では、印象的な会話シーンを3つピックアップし、それぞれの魅力を解説します!
1. 絵本に木刀の技は載ってない?
木刀で木刀を斬りかけた後。ちなみに驚き過ぎたニール兄さまと侍女のリネットは固まったまま話が進んでいます。
リノキス「あんなのどこで習ったんですか?」
引用:凶乱令嬢ニア・リストン第1巻第1話より
ニアお嬢様「本よ」
リノキス「お嬢様難しい文字はまだ読めませんよね」
ニアお嬢様「絵本のことよ」
リノキス「絵本に木で木を斬る方法は載ってません」
ニアお嬢様「あまり聞かないの。女の秘密の一つよ」
リノキス「よ、4歳児がすでに女の秘密を・・・」
このやり取りは、ニアの幼さと成熟した知性の“ギャップ”を際立たせています。
リノキスの冷静なツッコミも秀逸です。そして彼女の忠誠心の中に垣間見えるフランクさが描かれています。
「女の秘密よ」という一言が、幼いながらも堂々とした姿勢を印象付けます。
2. 見るだけ見るだけ詐欺?
闇闘技場の話を聞いたニアに対して、魔法映像の有名人「ニア・リストン」が闇闘技場に現れてはマズイと諫めるアンゼルのやり取り
ニア「見るだけ、見るだけだから。乱入とかしないから、絶対に触らないから。ね、いいでしょ?見るだけ見るだけ」
引用:凶乱令嬢ニア・リストン第2巻第7話より
アンゼル「ここらでツケ払いしようってバカより信用できねぇよ」
このやり取りでは、ニアの行動がどれだけ“予測不能”(「暴れる」という意味では想定の範囲内)であるかを示しつつ、「常識人マフィア アンゼル」の冷静な視点が光っています。
そして、読者としても「これは何か起こるな」と期待せずにはいられない場面です。
こうしたやり取りが、ニアの魅力と物語のテンポを引き立てています。
3. おやつ VS ヒルデのロマンス
王族のヒルデは政略結婚で嫁ぎ先が決まっているという話の中で・・・
ヒルデ「ああっ!身を焦がすような恋がしたい!そして素敵な殿方がわたくしを遠くへ攫ってくれればいいのに!」
とヒルデが悲劇のヒロインを演じている隣でニアとレリアは・・・
ニア「このパイおいしいわね」
レリア「うん、少しハチミツ入ってるよね?」不満げなヒルデ「・・・・・・何か言ってくださいよ」
引用:凶乱令嬢ニア・リストン第2巻第8話より
ニア「なんか痛々しいし下手に触れたら火傷しそうで嫌だなって思って」
ヒルデ「・・・・・・わたくしに権力があれば、あなたたちも望まぬ結婚の道連れにしてやるのに・・・・・・」
ニア「あなたがそれを言うと、冗談じゃすまないからやめなさい」
ヒルデの情熱的なセリフと対照的に、ニアとレリアの冷静さが際立つシーンです。
ヒルデの「道連れ発言」も、権力を持つ王族の威圧感を含みつつ、どこかユーモラス。
このやり取りはキャラクター同士の関係性を楽しく描き出しています。
軽妙なやり取りがもたらす魅力
凶乱令嬢ニア・リストンはリラックスした雰囲気で物語が進みます。
それは、何かあってもすべてお嬢様が解決してくれる安心感が根底にあるからでしょう。
しかし、その安心感に加えて、これらのやり取りは、キャラクターの個性を強調するだけでなく、読者にリラックスした空気感を提供します。
なろう系転生モノだけに文字の多い漫画ではありますが、内容がスラスラ入ってくる秘密は、このチクリと毒素のあるやり取りにあるのかもしれません。
まとめ
『凶乱令嬢ニア・リストン』は、冒険や戦闘だけでなく、こうした軽妙なやり取りが作品をさらに魅力的なものにしています。
これらのシーンを通じてキャラクターたちの人間味や関係性を感じ取れるので、ぜひお気に入りのシーンを探してみてください!
コメント